栃木県 NH様

今回モニターのレポートを書くに当たり、私なりの考えと表現でお伝えしようと思います。

まず「この宮司式MEMSカートリッジと今までのカートリッジとの違いは何か?」

従来のカートリッジはレコードの音を、針の振動で発電した微弱な電気信号を、増幅して聴いていました。針先で鳴っているかすかな音をマイクで拾うなんて、そんなことは不可能で何を考えているのだろうかと思いました。しかし、蓄音機は針でこすった音をラッパで増幅して聴いていました。スマートフォンが世に出て、MEMSマイクと言う極少のマイクで音を拾いレコードを聴くと言うことに気付いた発想は凄いと思います。

宮司式MEMSカートリッジでの臨場感や低域の透明度、広域の粒立ちの良さなどは、針先で鳴っている音自体を空気ごとマイクで拾ってそのままストレートに伝えていることが、このカートリッジの特徴と音の良さではないかと解釈しました。

 私は4,000枚以上のレコードを所持していて、中には同じ録音のレコードをスーパーアナログ、ダイレクト・プレス、デジタル・マスタリング等々、出ると次から次へと購入してしまうと云う中毒になっていました。それが何回も聴いていた同じレコードをこの宮司式MEMSカートリッジで聴いた瞬間に、いままでの音の記憶が全部消えて何百倍もの感動が降り注いで来たのです。この音を聴かずして4,000枚のレコードはゴミになるところでした。勝手に甲乙を付けて棚に眠っていたレコードを、もう一度全て聴き直したいと言う気が湧いて来ました。

 モニターの期間中に試聴したレコードの、音の総評をお伝えします。

 最近発売されている日本のJAZZのレコードは、低域を持ち上げてアナログレコードを強調しているように思えます。海外の著名なエンジニアがリマスターした同じレコードをこの宮司式MEMSカートリッジで聴きました。明らかに再生音が違い、臨場感が出て低域がとても心地よく、素晴らしいです!涙ものです!とにかく音が綺麗に引き出されバランスがとてもいい!

ドラムのスネアとハイハットの金属音がとても綺麗に響き渡り、ベースの低音が重なり合いバスドラとのコラボレーション、ピアノの艶のある音との響き合い、これぞJAZZといった再生音です。

数日かけて初盤ものから再プレス、スーパーものなどを聴きますと、当時のカッティングの技術が解かるかのように再生されてとても楽しく、新たな発見があり銘盤が増えました。

ボーカルでは、今録音しているかのような音で、鳥肌が立ちました。ボーカルと演奏との重なりに、抜けるような透明感があり感動しました。

100回以上テスト用に聴いているレコードも、納得の再生音で申し分ありません。

ロックでは繊細でパンチのある当時の初盤ものの音が再生され、これがレコードだと言う音でした。

クラシックではフルオーケストラで音量を上げても耳障りもなく大ホールの臨場感を余すところなく再現してくれ、これぞマスターサウンドと言う音圧に圧倒されました。

簡単ですが、試聴したレコードについてコメントをさせてもらいました。

最後にモニターの機会を与えて頂き、ありがとうございました。